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#みんなが教えてくれない大事な事

安く抑えて低断熱VS高くても高断熱

2023年08月06日

住まいづくりには人生で一番と言うくらいに多くのお金が掛かります。
現在の目安とする坪単価は70万円(本体工事の他、付帯工事含む・税抜)。
ここ5年くらいでかなり価格が上がりました。
2倍とはいかないものの、おおよそ3割強増しくらいでしょうか?
当時の坪単価50万円と今の坪単価70万円がほぼ同等と考えて頂ければと思います。
今では少しこだわると普通に坪単価100万円超えるのが当たり前でもあります。
 
だからと言って「安く抑えたい」というのはお待ちください!
低断熱な安い住まいと高断熱な高い住まいで、長期的に見た総合的なコストは逆転する可能性があるからです。
 
まずは結論から
「断熱性能が高い方が結果的に安くなる!」
 
 
それではその内容を見ていきましょう。
 
あ、「断熱等級4で高断熱!」と謳っている会社もありますが、この場では「断熱等級4は低断熱」に含めます。
2022年までは最高基準でしたが、2025年には最低基準となるからです。
さらに2030年までには断熱等級5(ZEH基準)が最低となります。
しかも2050年には断熱等級5(ZEH基準)+再生エネルギー導入を一般的とするといった目標があります。
 
2025年断熱基準:
《最低等級:4<5<6<7:最高等級》
 
2030年断熱基準:
《最低等級:5<6<7:最高等級》
 ※断熱等級4は違法建築!
 
なんと、 2022年までの断熱最高ランクが、2030年には新築不可能な法律違反(既存不適格建築物の為、罰則は無し)になってしまうんです!
 

 
【安い理由】
・スケールメリットの利用で建材を安く調達
・形状の規格化
・シンプルな形状
・こだわりを捨てる
・職人への支払いを削減
・社員の給料削減
・部材を減らす
・材料の質を落とす
・性能を下げる
 
など一部に納得できる理由があるものの、ほとんどが歓迎できる理由ではありません。
結果的に安物買いの銭失いになるのは目に見えています。
 
【高い理由】
・性能の高さ
・社員の質の高さ
・職人の質の高さ
・部材の質の高さ
・こだわりのあるデザイン
・設計自由度の高さ
・アフターサービスが充実している
・無駄に多い人員
・立派な設備や社屋
・数多い無料イベントやプレゼント
 
歓迎できる内容が多いです。
でも一部に建て主様に多くの負担がかかるものも見られます。
高い理由が納得いくのであれば、良い買い物になるでしょう。
 
 
ここまでで双方のメリットとデメリットを見てきました。
この中に「性能」という文字があると思います。
今回は断熱性能について検討しますので、ここに注目です。
 

 
安くするための性能に関わる内容に「断熱等級」「耐震等級」があります。
断熱等級は現在最高値が7(断熱等級7/HEAT20G3)まであります。
それを住宅ローンの支払額と光熱費を合わせてみてみる事にしましょう。
 
せっかくなので、ジブンハウス×アトリエ・リヴィエール仕様の価格をベースとして検討してみます。
※断熱地域区分:3(岩手県内全域)
※価格は当社ホームページに記載しております。
 
★ジブンハウス79A(総2階/31.31坪)の場合(本体価格+付帯価格+諸経費のコミコミ税込価格
 

 
・断熱等級4:¥18,166,000-
・断熱等級5:¥20,002,120-(断熱等級4との差:¥1,836,120-)
・断熱等級6:¥21,035,350-(断熱等級4との差:¥2,869,350-)
・断熱等級7:¥22,757,400-(断熱等級4との差:¥4,591,400-)
 
断熱等級6から7に上げるのはコストがかかるのが分かります。
それを住宅ローンに当てはめてみましょう。
※フラット35でフルローン(借入期間35年、ボーナス時返済なし、8月金利1.720%)で計算しています。
 
・断熱等級4:¥57,580-/月
・断熱等級5:¥63,414-/月(断熱等級4との差:¥5,834-)
・断熱等級6:¥66,680-/月(断熱等級4との差:¥9,100-)
・断熱等級7:¥72,134-/月(断熱等級4との差:¥14,554-)
 
断熱等級を上げても、毎月の支払金額の差が許容範囲であれば、もちろん断熱等級が高い方が良いです。
光熱費の削減につながります!
 
初期の金額ばかりに目が行きますが、断熱等級を上げると光熱費が大幅削減できるので、夏や冬の電気代やガス代を考慮して考える必要があるんです。
断熱等級の差額が現在高騰している光熱費差額を下回る可能性が高いです。
 
そうするとどうでしょう…
断熱性能は年々若干下がっていくものですが、光熱費削減効果は持続します
しかも住宅ローンは35年(今回の借入期間)で終わります
 
断熱性能を低めにしてしまうと、35年で終わらずに永久的に光熱費の差額を支払い続けなくてはなりません
しかも、これでも住宅ローン控除や1年~10年の金利優遇を考慮していません。
どっちが良いでしょうか・・・?
 
バランス的には断熱等級6がお勧めですが、余裕があれば断熱等級7を狙っても良いかもしれません。
 

初めから北海道仕様(標準が断熱等級高め)を狙っても良いかもしれませんね!
 
 
ではオール現金ではどうなるでしょうか・・・?
35年で割った月額差額を計算してみましょう。
 
・断熱等級5:断熱等級4との差:¥4,371-/月
・断熱等級6:断熱等級4との差:¥6,831-/月
・断熱等級7:断熱等級4との差:¥10,931-/月
 
誰が見ても断熱等級が高い方が良いですね!
断熱等級を上げる分だけ住宅ローンを活用すれば、住宅ローン控除の恩恵も受けられますので、更にメリットが上がります。
 
 
【まとめ】
やはり「高いけど高断熱の方」が良いですね!
 
今回、間取りは全て同じです。
このように規格住宅で断熱性能に対する価格を検討すると分かりやすいですね。
 
でも耐震性能は断熱等級を上げれば上げるほど外回りに色々と重い物(断熱材や外壁の位置変更)が付きますので、太陽光パネルと同様若干不利になります。
それが心配であれば、構造計算をして耐震等級3を満たすように躯体設計を組みなおしましょう。
 
ジブンハウスinstoreアトリエ・リヴィエールでは、この様な内容を含めて住まいに関する無料相談を受付しております。
「高い買い物だから色々と検討したい」という方歓迎ですので、お気軽にお問合せ頂ければ幸いです。
オンライン(ZOOM)での相談も出来ますよ!
 
 
 
 
積水ハウス出身なので、在籍中はここが本社でした(ペーパーキットも持っています)。
積水ハウスは値段が高いですが、品質が耐久性がもの凄ーく良いのでお勧めです☆彡
初めから積水ハウスに行くのが心配な方は、一度アトリエ・リヴィエールまでご相談下さい。後悔しないようにポイントをお伝え致します。

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