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#みんなが教えてくれない大事な事

最近「平屋」が流行っていますが、流行りに乗って良いのでしょうか?

2023年09月08日

こんにちは!
まだまだ残暑続きですね。
この暑さはいつまで続く事でしょう・・・
 
住宅業界では「平屋」が数年前より流行ってきています。
その理由はいろいろありますので、ここで挙げていきましょう。
※長く使う高額商品では、流行りに乗ると良い事はほとんどありません。
 
・将来を見据えてバリアフリーにしたい。
・階段が無いのでスペース効率が良い。
・コンパクトな家が欲しい。
・安い家が欲しい。
 
 
だいたいこれくらいが大きな理由でしょうか?
 
これに加えて
 
・コの字型の家に憧れる。
・ロの字型もいいね!
 
とInstagramで見たからという理由もあると思います。
では本当にこれで良いのでしょうか?
 
まず結論から申し上げますと
 
『平屋は正直良いです!』
 
何のひねりもありませんね。。
実際に2階建ての場合でも1階完結型が理想となりますし、耐震性能も高くなるからです。
 
しかし後悔する方が後を絶たない現実もあります
 
まず価格について。
正直平屋は2階建てと比較して「高い!」です。
その理由は基礎工事と屋根工事の費用が2階建ての2倍掛かるからです。
しかも基礎工事が生コンと鉄筋の値段高騰の影響で現在とても高いんです!
 
そういう意味ではコスト&バリューは総二階の方が良いですが、将来的な使い方を考慮すると平屋は良い選択肢と考えます。
 
次に「Instagramで見た」間取りは後悔する方が多い現実。
モデルハウスのように公開しているからこそなのですが、実際に住むとなったら使い勝手の悪さに辟易する事でしょう。
モデルハウスは人の住む家ではなく、魅せるための家ですから。
 
またコの字型やロの字型は要注意です!
日射取得や日射遮蔽が上手く行かず、数年で建て直ししたくなったからも少なからずいらっしゃいます。
さらに中庭やウッドデッキのメンテナンスが非常に大変なので、ボロボロに朽ち果てている方や見せられた状態ではない中庭の方も多いです。
しかも外皮面積が多いことで寒冷地でもある岩手県では光熱費が圧倒的に不利になります。
 
間取りは「誰かの流行」に合わせるよりは、自分たちのライフスタイルに合わせて設計士と打合せする方が満足のいく結果となります。
 
 
3つ目はバリアフリー
平屋だからといってバリアフリーかといえばそんなことはありません。
ただ1階完結型なだけと捉えて下さい。
家の中の段差はどれくらいありますか?
意外と少なくないと思います。
また車いすを使ったり、手すりを取り付ける前提での壁の配置でしょうか?
いざというときに全くダメだったというのもあります。
 
あと忘れがちなのが玄関まわりのバリアフリー。
大きな段差だらけのままではないでしょうか・・・?
 
歳をとると膝が上がらなくなることが多いです。
結果的に2㎝程度の段差ですら足が当たって躓くようになってしまうんです。
段差だけではなく、ある程度の勾配でも前に進めなくなります。
その時にリフォームしても良いですし、初めから対策をしても良いでしょう。
 
 
最後にコンパクトな家を求める声。
これが現在とても多いです。
実際これはお勧めです。
部屋数が足りなくなったら、法律を遵守した上で敷地内に小屋を建てる方法もありまから。
 
ふたり暮らしやひとり暮らしの場合には、15坪以下でも満足の行く間取りが出来ます。
もしかすると、コンテナハウストレーラーハウスでも良いかもしれません。
 
 
色々見てきましたが、平屋は値段が高いもののライフスタイルを考慮すれば住みやすい住まいになります。
「インスタ映え」を目指して、流行を追って後悔しないようにして下さいね!
 
あとコンパクトな平屋だと建築士以外でも設計可能なんです!
耐震性はあまり考慮する必要がないとはいえ、法律的にも必須要件が多数ありますのでくれぐれもご注意下さい。

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